「大社基地遺跡群主滑走路」南側における市道予定地の保存について(要望)
2022年6月23日
出雲市長 飯 塚 俊 之 様
文化財保存全国協議会
代表委員 小笠原好彦
代表委員 橋本 博文
「大社基地遺跡群主滑走路」南側における市道予定地の保存について(要望)
「大社基地遺跡群主滑走路」の保存と活用について、昨年4月に貴職へ要望しましたが、文化財としての認定を拒み続け、民間企業による開発行為を優先し、開発区域全面に対する記録保存すら放棄する姿勢に憤りと落胆を憶えているところです。
しかるに、本年3月9日付け地元学術3団体の要請に対する回答文書で貴職が表明された「滑走路跡の一部を『歴史学習を行う場所』として残し、活用したいと考えています」、「さらに大社基地関連施設群の全体像を明らかにするため、今後総合調査を計画的に行い基礎資料とする考えです」、「後世に戦争の記録と記憶を残していくため、関係機関と連携を図りながら、市の方針に沿った出来る限りの取組を行ってまいります」との今後の取り組み姿勢については、一定の評価に値すると考え、有言実行を期待しているところです。
私たちは、このような貴職の見解を踏まえ、「主滑走路跡」の開発進行地に沿って遺されている滑走路跡を中心とする大社基地遺跡群の現状保存のための適切な措置と、将来の活用にむけた施策を強く要望いたします。
記
1、「大社基地遺跡群主滑走路跡」南側の市道予定地を、「大社基地遺跡群」の中心施設である「主滑走路跡」の原状を留めた貴重な文化財として認定し、保存すること。
2、 その際、出雲市文化財保護審議会をはじめ、地元島根県の関連学会、全国の各分野の専門家の意見を聴き、これを尊重すること。